『主上、囲まれております』

「ああ、分かっている。……ん? この気配は……」

森の中を疾走していた陽子は、冗祐の言葉に立ち止まり、辺りを見渡した。

「あ! 分かったぞ! 太郎! 太郎だろ??」

ある方向に視線を固定したまま、陽子は叫んだ。
冗祐は不思議に思った。
あきらかに妖魔の気配がするのに『太郎』とは一体どういうことだろう。

ん?まてよ。太郎ってどこかで聞いたことがあるような……

冗祐が悩んでいる間に、木の影から狼のような影が現れた。
それは、以前陽子を襲おうとしてなぜか(陽子の奇抜な方法で)帰っていった饑饑だった。
冗祐は嫌な予感がした。
危険な予感ではなく(何か常識外れな事態が起こりそうな)嫌な予感である。

「どうした、太郎? 他の仲間たちと一緒じゃないのか?」

そう言って陽子は親しげに話しかけているが、傍から見たら異常な光景だ。
妖魔に語りかけるなど(しかも名前まで付けているんですかぃ)

『我らは、そなたの助けとなろう。これより後、我が名は“太郎”』

「本当か!? お前たちが私の友となってくれるならば心強い」

『……』

冗祐は、とにかくこの王は規格外なのだということを学んだ。
偉大すぎて一般賓満(一般人と同じニュアンス)の自分には計り知れない存在なのだ、と。

『助けが欲しくば、名を呼んで頂きたい。あの場にて名付けられしもの、皆そなたの元に馳せ参じるだろう。我はそなたの……いや、我が君の傍にて仕えるものとなった』

「そうか。ではやはり太郎が首領だったのだな。これからよろしく頼む」

『……』





麒麟のみならず妖魔も従えますが、何か?


「旅の仲間は多いほうが楽しい。な、冗祐!」

『冗祐殿。これからよろしくお頼み申す』

『……ああ、共に主上の御身をお守り申し上げよう』

とりあえずこの方は守られるほど柔じゃないとは思っても口にしない冗祐だった。 





完全ご都合主義で申し訳ありません↓
思いつきで彼の名前がホントに『太郎』になってしまいました…(笑)
とりあえず饑饑を24匹従える陽子は最強?
私は陽子(主人公)には異常なほど贔屓するタイプです!主人公至上主義なんです!!(どうでもいい主張)





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