烏号に船が着いたらすぐ陽子は走り出した。

「陽子」

「楽俊……!!」

久しぶりの声が聞こえた。
再会の言葉や説明などを全て省略して、陽子はとりあえず楽俊に抱きついた。

「よ、陽子!?」

「無事だったんだな、楽俊!」

ふかふかの毛皮に顔を埋めながら陽子は言った。
あの時はあの場所を離れない訳にはいかなかった。
止む無く離れたが、楽俊のことが心配でたまらなかった。

「ごめんね、楽俊。一人置いて行ってしまって」

「いんや。それで正しかったんだよ。陽子も無事でよかった」

そっと陽子は離れた。
楽俊が耐えられなくなって(もちろん恥ずかしさに)離されるギリギリを見極めてつつ抱きつくのがポイントだ!
(長年の研究の成果である)

「心配したんだぞ〜? 戦いながらどっか行っちまっただろ? 太郎たちも気づいたらいなくなっちまってたし」

「ありがとう、楽俊。ほら、私はちゃんと元気だ!」

両手を広げて見せながら、陽子は輝く笑顔で言った。
楽俊は眩しそうに目を細め、安心したように微笑んだ。





感動の再会劇といきませう


「実はね。どうしてもまた麒麟ごっこがしたくて、戦いに集中できなくてさ……だからあんなに離れてしまったんだ」

ふふふ☆

「……やっちまったんですか」

『……やっておしまいになられました』

常識的な思考を持つ苦労人たち(人じゃないものも含む)は互いに同じタイミングで溜息をこぼした。





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