【注意】風影の本名捏造
シマキ(風巻)…激しく吹く風。雨・雪などを交えて激しく吹く風。
ついに風影が登場します。もちろん口調・性格は完っ全に捏造です。








風影―シマキ―は抑えきれないため息を吐いた。
その表情は疲れ切っており、憔悴しきった様子を隠しきれていなかった。
しかし近くに控えていた忍―バキ―もそれは同じだった。
二人とも哀愁が漂っている。


 「……迦陵を、連れてこい」

「……はい」


原因はシマキの持つ書簡にあった。





最近は里の様子が目に見えて活気づいていた。
忍たちは精力的に任務に取り組んでいるし、一般の者たちも商店街の者を中心になにやら団結しているようである。
(忍たちは早く任務を終えて迦陵のもとに行こうとしているし、商店街の者はまた少女に興味を持ってもらおうと必死なだけだったが)
そしてシマキの最近の一番の驚きは、長男の迦陵が珍しく(というか初めて)友だちを連れてきて、家に泊めたらしいことだ。
(むしろ友だちのほうが押しかけてきて、泊まり込むことになったのだがそれは彼の知るところではない)

シマキと迦陵は離れて暮らしている。
はじめは迦陵も他の家族と共に風影邸に暮らしていたのだが、ある日違う場所に住みたいと言ってきた。
風影邸のここが嫌だ、あそこがダメだ、どこが許せない、あれが耐えられない、と迦陵は得意の舌鋒でシマキにまくし立てた。
不審に思いつつも、後ろ暗いことをしようとしていた(妻と子を犠牲にして守鶴を憑依させること)シマキは、とりあえず少しの間迦陵を離れさせるのもいいか、と了承した。
迦陵は年の割にかなり賢いので、シマキは彼の将来を有望視し、大切にしていた。
(この時迦陵は毒舌は隠していなかったが、他の能力は普通の子どもレベルに抑えていた。保身のためだ)
なのでシマキもいちようお友だちとやらを遠目に確認してみた。
……同じ年頃の少女だ。
無意識に同じ男の子と思っていたシマキは大変驚いたものだ。
しかしまぁ大切にしてはいてもさっぱりしていたシマキは、必要以上に迦陵に干渉するつもりはなかった。
周りの者も何も言わないし、特に問題ないだろうと思って諦観していたのだ。
不審な者であれば周りの者が報告してくるだろうし、そうではないから何も言わないだろう、と気を回す程度には迦陵に付けた忍たちを信頼していた。

していたのだが……


「はぁ……」


またしても手元の書簡に目を落とし、シマキはため息をついた。


コンコン


「お連れしました」

「入れ」


扉を開けて現れたのは、先ほどまでこの場所にいたバキ。
後ろには少年と少女がいる。


「なにかようなの」


迦陵は仏頂面で不機嫌そうに隠しきれないイライラを込めてそう言い放った。
今日はルイナと一緒に歩いていたら(なぜか)甘味屋の者に呼び止められ(なぜか)新作とやらの試食をさせられた。
しかしこう見えて甘いもの好きの迦陵は内心嬉々としていた。
実はルイナがこっそり迦陵の好きなもの誰かに教え、それを聞きつけた甘味屋の主人が頑張ったワケだが。
(こうして迦陵の隠す努力は尽くバレバレの一途を辿っている)
その至福の時間をぶち壊したのが目の前の男である。
そりゃーイラっとするってもんだ。
そんな迦陵のイライラに気づいていながら、シマキは彼を見据えて重い空気を出した。
迦陵が不機嫌なのはいつものことだ。


「単刀直入に聞く。その娘、火影の子なのか」

「あ、はい。そうです」


答えたのは当人の少女だ。
シマキはあっさり答えられたことに拍子抜けした。
せっかくちょっと威圧感を込めて、隠されても聞き出す気満々で問いかけていたのに。
それはともかく。
答えはとても拍子抜けできるようなものではなかったので、気を取り直した。
シマキはまた重苦しい空気を出して迦陵に問うた。


「迦陵、知っていたのか」

「それくらいしってるにきまってるだろ」

「……なぜ、隠していた」

「だれもきかなかった」

隠してなんかないよなんで聞かれないことを答えてやらないといけないんだ面倒くさいなそれくらい分かれよそんなことにも気づかないのその頭は飾りか豆腐でも詰まってるのかぁぁああん?


迦陵はいつも以上の絶好調で答えた。
若干食べ物(甘味)の怨みもこもっているのかもしれない。
しかしそんな酷いことを言われた父といえばそれどころじゃなかった。

ぇえー!?聞かなかったの誰も!!

シマキは内心壊れて大絶叫した。
まさか誰も少女の身元について調べてなかったというのだろうか。
シマキはギッとバキに鋭い視線を投げかけた。
バキはバッと目線を反らした……冷や汗がたらり。
シマキは知っている。
バキがここ最近迦陵のもとによく行っているということを。
何か嬉しいことがあったのか知らないが、楽しそうにいつも手みやげを持って訪れていたことを。
だから安心していた、ということもある。

それなのに……!
お前はその時に何も聞かなかったのか何をしてるんだそれでも砂の上忍かぁぁあああ!?

シマキの鋭い眼光がそう語っている。
その攻防を意に介さずにルイナは不思議そうに問いかけた。


「? じゃあなんでおじさんがそれをしってるの?」

「……君は字が読めるか」

「うん」

「これを」


そう言ってシマキが渡したのは、今まで手にしていた書簡だ。
普通幼児に『字が読めるか』と聞くなんてどうなんだと言われそうなものだが、シマキにはどうしてもこの書簡を読み聞かせる気にはなれない。
一瞬、コイツに読ませてやろうか、とバキに視線をやったが。
まあ読めるなら本人に読ませた方が早い。


「……」

「……これは……」


書簡を読み始めたルイナは、次第にその顔から表情を消していった。
隣で覗き込んでいた迦陵は、次第に具合が悪そうな顔になっている。


「……そういう訳なのだが」

「……」


側で見ていたシマキとバキも内容を思い出してしまい、若干遠い目をしている。
 
なんとその書簡は、火の国木の葉の里の長、四代目火影からのものだった。





砂の里で久しぶりの休暇?をエンジョイしていたルイナ。
その時砂の里に届いた木の葉の里からの一通の書簡。

この書簡には一体何が書かれているのか!?









【勝手に風影設定】
本名捏造、沙々シマキ(ささ しまき)さんです。
『沙』は『すな』と入れたら変換できたので採用しました。
つまり、意味的には苗字が砂砂さんってことです(笑)
思いついた時にぴったりだと思って笑ってしまいました。

そういえば、砂漠っていうのは本当は沙漠の方が正しいらしいです。
沙漠には砂に限らず、岩も石も木もあるからだとか。
高校時代に地理の先生に聞いて、ふーん、と納得してしまった記憶があります。








←  ■  →